国民の不満 2020 7 26

 新型コロナウイルスに関して、
国民の不満とは、保健所に電話しても、
「帰国者・接触者相談センター」に電話しても、
なかなか電話がつながらないことでしょう。
これで内閣支持率を10%程度落としているかもしれません。
 何か日常生活で不安になれば、電話で相談したくなるでしょう。
たとえば、「買い物して、お釣りを受け取ったら、
その小銭にウイルスが付着していたら、どうしよう」という不安です。
 多くの人は、「その程度だったら、心配する必要ない」と思うでしょうが、
不安には、個人差が大きく、
「その程度」でも、本人にとっては重大な問題でしょう。
 こうした不安にも、きちんと答えていくべきでしょうが、
保健所の電話がパンク状態では、無理があるでしょう。
 私が心配するのは、
このような状態で、別の疾患で発熱した場合です。
 おそらく、身近なクリニックでは、
「発熱」と聞くと、すぐに「コロナ」を疑い、
診察を受け付けてくれない可能性があります。
「帰国者・接触者相談センターに電話してくれ」となってしまうかもしれません。
 単に、冷房をつけっぱなしで寝てしまい、
「夏風邪」にかかっただけでも、受診できないかもしれません。
 多くの人は、「夏風邪だったら、自宅で休んでいればよい」と思うでしょうが、
本人にとっては、大いに不満に思うでしょう。
これが、内閣支持率の低下を招く原因です。
 私が心配に思うのは、
「発熱が、基礎疾患や成人病を知らせる兆候になっている場合もある」ということです。
 たとえば、「ドクターズ・ファイル」の「心膜炎」では、
「急性心膜炎では、初期に喉の痛みや咳、発熱、下痢、嘔吐などの風邪に似た症状が出る」とあります。
これは、新型コロナウイルスの症状に似ています。
 そのため、クリニックの外来で、診察してもらえず、
「帰国者・接触者相談センターに電話してくれ」では、問題があります。
何でも「発熱=コロナ」にされてしまうと、国民は困るでしょう。
 もちろん、クリニックでも、
基礎疾患がある患者が数多く通院していると思いますので、
「うちのクリニックからコロナが出たら、大変だ」と思うでしょう。
 しかし、運よく保健所の電話がつながっても、
保健師は臨床経験が豊富とは言えませんので、
発熱という症状から、あらゆる疾病をうまく切り分けられるとは限りません。
やはり、臨床経験豊富な看護師の出番は作れないものでしょうか。
(参考)
 初期の心膜炎の症状は、風邪の症状と似ているため、注意が必要。
単なる風邪の症状だと思っていたら、実は急性心膜炎だったというケースも珍しくない。
胸の痛みや違和感、発熱などがあったら、早めに医療機関を受診すること。
 また、心膜炎を引き起こしてしまうウイルスや細菌への感染を防ぐためにも、
日頃から手洗い・うがいを心がけていくことが大切。
(ドクターズ・ファイルの「心膜炎」から引用)



























































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